東日本大震災からの復興支援を目的として2013年に始まった、自転車のロングライドイベント「ツール・ド・東北」。
順位を競うレースではなく、津波の被害を受けた宮城県北部の海岸を走りながら、現地の現状を見るファンライドです。
「ツール・ド・東北2019当選!復興応援のイベント内容を解説」にて解説したとおり、2019年の開催ルートは6つ。
僕は気仙沼→石巻の100kmライド、「気仙沼ワンウェイフォンド」に参加しました!
ツール・ド・東北 気仙沼ワンウェイフォンド 受付~スタート
「気仙沼ワンウェイフォンド」の名前のとおり、スタートは宮城県の気仙沼です。
スタート会場 気仙沼港PIER7(ピアセブン)
スタート会場は気仙沼港のPIER7(ピアセブン)。
東日本大震災により被災した「気仙沼市観光物産センター(エースポート)」を再建し、2019年4月13日にオープンしたばかりの観光交流拠点施設です。
スタートを前に、全員でヘルメットを脱ぎ、東日本大震災の犠牲者に黙祷を捧げます。
主催者ヤフーの代表取締役からの挨拶、気仙沼市副市長の挨拶ののち、6:30スタート!
気仙沼ワンウェイフォンドの参加者は440人ほど。(出走時の司会者トークより)
20人ずつ、4分おきにスタートするので、最終グループまでは1時間強の誤差が出ます。各エイドとゴールの閉門時間は余裕があるので、焦る必要はありません。
石巻に向けて、気仙沼を出発!
第1エイド 波路上(はじかみ)・伝承館エイドステーション 10km地点
気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館(気仙沼向洋高旧校舎)
最初のエイドは、気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館。
もとは被災した、気仙沼向洋高校です。現在は移転しています。
http://www.kesennuma-memorial.jp/
クリームサンド&いちごシャーベット
クリームサンドは、昭和28年生まれの気仙沼地方のおやつの定番。
コッペパンにほど良い甘さのピーナッツクリームが詰まっています。
地元産のいちごのシャーベットもひんやり冷たくておいしい!
語り部プログラム
ツール・ド・東北はレースではなく、現地を見ることが一番の意義。
「語り部プログラム」でお話を伺いました。
工事が続く海岸線を走ります。
第2エイド 蔵内エイドステーション 26km地点
蔵内漁港
次のエイドは、目の前に青い海が広がる蔵内漁港。
カボチャまんじゅう&ワカメ汁
エイド食は、かぼちゃが練りこまれた生地に甘いあんこが美味しいカボチャまんじゅうと、地元蔵内産のワカメが入ったお味噌汁。
南三陸の海の風景。
第3エイド ホテル観洋エイドステーション 51km地点
南三陸ホテル観洋
第3エイドは、ホテルの駐車場。
南三陸ホテル観洋は被災しながらも震災直後から地域の復旧、復興の活動拠点として機能したホテルです。
ふかひれスープ
エイド食はふかひれスープ。
温かく塩味もきいていて、何より美味しい!
第4エイド 神割崎(かみわりざき)エイドステーション 63km
神割崎
第4エイドは石巻市と南三陸町にまたがる美しい景勝地、神割崎。
ちょうどお昼の時間なので、複数コースのライダーが重なり、すごくにぎわっていました。
南三陸シーフードカレー
エイド食はシーフードカレー!
「西の明石、東の志津川」と言われるほど有名な、南三陸志津川産のタコがごろっと入ったカレーです。
第5エイド 北上エイドステーション 72km地点
白浜ビーチパーク
最後のエイドとなる第5エイド。
白浜ビーチパークは、2019年4月1日にオープンしたばかりの、海水浴場に隣接する公園です。
この白浜ビーチパークを含む一帯は、かつては41世帯が暮らす小さな集落でしたが、3.11東日本大震災によって家屋が全て全壊、流出する大きな被害を受けました。
白浜ビーチパーク
そこから住民たちは、多くの方々のご支援をいただきながら、手作りの海開きイベントや話し合いを重ね、8年という歳月を経て、この「白浜ビーチパーク」として生まれ変わりました。
ウニめかぶ
パンフレットやツール・ド東北サイトでは「ウニめかぶ」だけでしたが、ふるまっていただいたのは宮城県産玄米の「金のいぶき」にウニめかぶが乗った贅沢なもの。
潮の風味たっぷりでした。
あとはゴールを目指すだけ!
ゴール 石巻専修大学
ゴール!100kmを走破しました!
完走証明書と参加証のTシャツをもらって、イベント終了!
ありがとうございました!
ツール・ド・東北に参加しての感想
サイクリングルートのポイント
復興工事がまさに続いているので、工事中のエリアも多いです。
気仙沼スタート会場のPIER7周辺でも、アスファルトがまだ敷かれておらず、砂利道の場所も多くありました。
坂道が多い
三陸沿岸ということで、きれいな波打ち際かと思いきや、上り下りを繰り返す、坂ばっかりのルートでした。
気仙沼ワンウェイフォンドの獲得標高(上り累積)は約1,030m。
ものすごく疲れました(笑)
沿道の応援にすごく力づけられる
朝5時にスタート会場に向かうときに、散歩してるじっちゃんばっちゃんに「頑張って」と声をかけていただき。
沿道ではご家族総出で声援を贈っていただき。
交差点では大漁旗で応援いただき。
信号待ちでは、停車中のクルマの窓を開けて旗を振っていただきました。
チカラが湧いてくるほど、すごく嬉しかったです。
登り坂でも、声援をもらっている途中に降りるわけにはいかない…!
道路の上にある電光掲示板にも「ツール・ド東北開催中」と表示されており、受け入れていただいているのがすごく嬉しい、暖かい大会でした。
各エイドでは、エイド食のほかにもドリンクとアメニティが充実
それぞれのエイドでは、エイド食のほか、豊富なドリンクを提供いただき助かりました。
長時間大人数を相手にエイドを運営してくれていた、スタッフの方々に最大限の感謝を。
サントリーがメインスポンサーなので、
- 南アルプスの天然水
- グリーンダカラ
- やさしい麦茶
がオフィシャルドリンクとして提供されます。
これ以外にも、
- ペプシコーラ
- CCレモン
- 伊右衛門
など、冷えたドリンクでカラダを潤し、ボトルへの補給もお願いできました。
花王の汗拭きシートとUVクリーム(日焼け止め、オイル)も提供されており、リフレッシュして走りだせるのが嬉しかったです。
ツール・ド・東北 総まとめ
- 震災を忘れないため。
- 復興の道のりをこの目で見るため。
- 友人と楽しい時間を共有するため。
- 自分と戦うため。
- 三陸の旬の幸を食べるため。
- サイクリングで東北を元気にするため。
さまざまな想いがあっていい。
と、パンフレットにあるとおり、約4,000人ものサイクリストが、各々の気持ちを抱えて走りました。
確かに、沿岸は津波の被害から復旧しつつあります。
ただ、まだまだ工事は続いており、線路や家屋や奪われた生活は戻ってきません。
今回、この目で見ることができたのは良かったと思います。
来年の大会を待たず、また行って、美味しいものを食べたいな!
ツール・ド・東北初参加レポート、終わり!
またのんびりと来たいなー!
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