広島県呉(くれ)市。
と、3つの海道に接続し、サイクリストが立ち寄ることも多い街です。
この記事では、呉の名物グルメ「海自カレー」と「細うどん」を紹介します。
呉は歴史ある海上の要所
呉は明治時代の海軍拠点「鎮守府」開庁からの歴史を持つ、戦前の海軍において戦艦大和が建造された街。
今でもジャパンマリンユナイテッドとして巨大な造船所が残り、海上自衛隊呉基地が置かれています。
大和ミュージアムやてつのくじら館(海上自衛隊呉史料館)と同様に、この「海上自衛隊」と「海軍工廠(こうしょう:工場のこと)」がルーツとなる、2つのグルメが「カレー」と「細うどん」です。
呉海自カレー
海上自衛隊の艦長が認定!艦船ごとの味を店ごとに再現
海上自衛隊では多くの部隊で毎週金曜日の昼食にカレーが食べられています。
その理由は諸説ありますが、長く航海している隊員が曜日感覚を忘れないようにするためだとか…。そのカレーは、隊員の健康を第一に考える調理員のこだわりがたくさん詰まった美味しいカレーです。
呉海自カレーでは、海上自衛隊・呉基地に所属する艦艇等で食べられているカレーを、呉市内の飲食店で食べることができるとっても美味しい取り組みです。各店は海上自衛隊の調理員から直接作り方を教わって味を忠実に再現、さらに艦長から「これはうちのカレーだ!」と認定していただいた特別なカレーです。
呉海自カレー公式ホームページ|呉海自カレーについて
船の上では曜日感覚がなくなるため、毎週金曜日にカレーが作られます。
そのレシピは艦艇ごとに違い、提供店舗ごとに艦艇の味を再現したのが「海自カレー」。
艦長からの認定を受けたお墨付きのカレーが多くの店舗で提供されています。
細うどん
もう一つの呉名物が、細(ほそ)うどん。
昔から呉の町は「粋な町 港の町」とされてきました。
港町には「粋な人 海の人」が陸に上がり、限られた短い時間に好んで競って素早く食べた物がうどんとされています。明治の頃には普通の太さだったうどんも「粋な人 海の人」に限られた時間の中で「早く 美味しく」食べて貰うために、出来るだけ麺を細く切って、早く湯がけて、御汁もたくさん絡むように……
「粋な人 海の人」への気持ちが段々と今の細切りうどんにさせ、それ以来呉のうどんは「粋に汁沢山で素早く食べる」今の細うどんに定着し、そして名物となり……呉では子供の頃から「うどんといえば細うどん、粋にずずずと素早く食べる」
山乃家|呉名物「細うどん」の歴史
創業六十年の山乃家では昔からの細さを保ち、昔からの味で呉ならではの味を楽しんで頂けるようこだわりの麺とこだわりの御汁で呉の歴史を食を通じて奏でています。
どうぞ粋に御召し上がりくださいませ。
細うどんはその名の通り、太さが3、4ミリメートルほどと通常のうどんよりも麺が細いのが特徴。
海軍工廠(こうしょう)の大勢の作業員に手早く食事を出す必要があったため、ゆで時間の短い細うどんが一般化したとされています。
細うどんの特徴はあくまでもその細さであるため、食べ方も味付けも各家庭や飲食店によってさまざまです。
カレーとうどんのセットもあります
僕が食べたのは、呉駅前にある「りゅう」さん。
2つの名物グルメを一度に食べることができる、海自カレー「潜水艦けんりゅう|ソードドラゴンカレー」と細うどんのセットにしました。
カレーの盛り皿が船の形なのが隠れたおしゃれ。
海自カレーは全国的にも有名なので、ご当地グルメとして食べておくのも、思い出に残って楽しいです。
呉に寄ったときには、ぜひどうぞ。
美味しかった!