自転車に搭載すれば、たくさんの便利機能が使える「サイクルコンピュータ(サイコン)」。
時速や走行距離、経路などのさまざまな走行記録を残すことができるので、サイクリングで見られるデータがぐっと広がります。
ただ、魅力的なサイコンではありますが、
- そもそも買うメリットがわからない
- スマホで代用できないの?
- 値段差があるけれど、どのような機能差があるのかわからない
ということが気になって、迷ってしまいます。
この記事では、
- サイクルコンピュータがあればできること
- スマホアプリとサイコンの違い
- 価格帯別のおすすめモデル
を紹介します。
サイクルコンピュータの基本機能
モデルによって差がありますが、サイコンの基本的な機能はつぎのとおり。
- 現在の時速表示
- 最高速度表示
- 時計表示
- 走行距離表示
- 積算走行距離表示(odometer)
- 平均時速表示
- ストップウォッチ表示
- 走行ルート表示・記録
- 目的地までのナビ
- 走行ルートの共有
- ケイデンス表示(ペダルの回転数)
- 心拍数の記録
- 高度表示
- 斜度表示
- メール通知設定
サイクルコンピュータが可視化する自転車の楽しみ方
ただ走るだけでもじゅうぶんに楽しいですが、サイクルコンピュータがあると、さらに自転車の楽しみが広がります。
走行距離を測る
今日はどのくらい走ったのかな?というシンプルなデータ確認だけでなく、
例えば「1月5日、気温3度の中を、平均時速20kmで72km走った」というような記録を可視化することができます。
データを積み重ねることで、1ヶ月で600km走った!というような積算距離(odometer)を知ることもできます。
獲得標高を知る
上り坂を超えたコースで、合計でどのくらい登った記録が残ります。
「合計300mなら何とか超えられる」「1,000mは途中で疲れるなあ」など、安心して走れる数値や、覚悟をもって挑む数値など、自分の身体に合う目安が分かるのも大きなメリット。
ナビとして使う
走ったルートを保存して、後で確認することができるほか、事前にルートを読み込んでおき、走行中ににナビのアナウンスを受けることもできます。
カロリー消費量計算をして健康管理に役立てる
心拍数の測定やカロリー計算なども行うことができます。
今日のサイクリングで1500kカロリー消費しているとわかると、大盛りラーメンを食べる罪悪感から解放されるかも。
スマホアプリではダメなの?
Q
スマホアプリやスマートウォッチで対応できるのでは?
A
はい。サイクルコンピュータの機能の多くはスマホで代用ができます。
スマホで代用できるにもかかわらず、専用機だからこそのメリットがあります。
メリット1: スマホのバッテリーを気にしなくて良い
サイコンを使う大きなメリットは、スマホとバッテリーが別になること。
スマホをサイクルコンピュータの代わりとすると、バッテリーの消耗スピードがすごく早いです。
GPS信号を常に受信し続けて、マップを更新し続けることになるので、どんどんとバッテリーが減っていきます。カメラ機能も使っているならあっという間にエライことに
メリット2: 熱暴走しづらい
サイコンに表示される数字は、スピードや距離などの、走行中に確認するべき情報群。
スマホを利用するならハンドルに装着しますが、ずっと直射日光に晒されて、あっという間に発熱エラーを起こします。
ポケットにスマホを入れれば大丈夫ではありますが、走りながら確認できるという利用価値は半減してしまいます。
メリット3: アプリじゃない
スマホをサイコンとして利用すると、アプリが常時起動となるので注意が必要。
アプリがなんらかの都合でエラーとなったら、記録されないということが起こります。
サイクリングが終わって、データが記録されていなかったときのガッカリ感!二度を味わいたくは有りません。
価格帯別おすすめサイクルコンピュータ
スマホではなくて、ちゃんとサイコンを使いたいと思っても、数が多くて迷ってしまいますね。
価格別におすすめできるサイクルコンピュータを選びました。
実売5,000円くらい(エントリークラス)
CATEYE PADRONE+
サイクルコンピュータの王道。
最初に選ぶならこの一台で間違いがないブランドとモデルです。
基本的な測定しかできませんが、まずは自分にとって必要な機能がわかってから、アップグレードしてもよいでしょう。
CATEYE QUICK
機能を最小限に絞った、シンプル設計になっているのが特徴のモデル。
走行中に画面を確認するときにも目線が下がらないように、前に突き出しているデザインで、充電するときも簡単に取り外すことができます。
XOSS G+
低価格で高性能な、コスパに優れたXOSS。
リーズナブルな価格帯でありながら、ケイデンス(ペダル回転数)を測定することができるセンサーが付属。オプションで心拍数測定器を追加することも可能です。
画面も1.8インチと十分な大きさです。
COOSPO
XOSSのライバルになるサイクルコンピュータ。
こちらは防水性能がちょっと低く、液晶バックライトがオートモードしかありませんが、画面が2.3インチと驚くべき大サイズ。
実売10,000円以上(ミドルグレード)
CATEYE PADRONE DIGITAL
CATEYE PADRONE+に備わっている機能に加えて、ケイデンスや心拍数を測定することができます。bluetoothを用いることで、スマホと連動することも可能。
Lezyne(レザイン)
測定項目が多すぎて混乱するのを防ぐため、画面の表示モードを10種類から選ぶことができます。
また、スマホと連動して動作するのもウリ。
スマホ側でルートを定めたら、Lezyneサイコンの画面でナビ動作することにより、スマホのバッテリー消費を抑えられます。
実売20,000円以上(ハイグレード)
ナビやデータ表示のアイテムに20,000円とは、かなり高価に感じるかもしれませんが、なかには50,000円を越える製品もあります。
ナビが大画面&カラーであったり、カロリー消費や心拍数など、運動に関わるさまざまな情報を高精度で記録することが可能です。
Lezyne SUPUR PRO GPS
Lezyneのハイエンドモデルです。
ナビ画面が大画面で見やすくなっていたり、本体を上下左右に切り替えて取り付けることができます。
GARMIN Edge 130+
サイクルコンピュータ全体ではハイグレードに位置しますが、GARMIN製ではベーシックモデルに位置するアイテム。
1.8インチの大画面で、直射日光や夜でもくっきりと画面が確認できるディスプレイが採用されています。GPSセンサーも精度よく、確実なサイクリングデータを記録することができます。
GARMIN Edge 1030+
GARMIN製の中でもフラッグシップに位置するモデル。
3.5インチのカラー画面でさまざまな情報を表示でき、24時間バッテリーに高速処理のCPUが搭載されているので、ストレスのない動作をします。
サイクルコンピュータがあると自転車をもっと楽しめる!
スピードメーターを基本機能と考えて、当日の走行距離や累計距離、カロリー消費や心拍数など。
サイクリングのデータと身体データが分かれば、自分に合ったルートを決めることができるほか、トレーニングにも使えます。
サイコンは自転車がもっと楽しくなるアイテムです。